2015年12月16日

バヌバヌ諸氏族の旗


朱色に染め上げた粗目の布に、濃く練った単色の染料で描かれるのは、風か、島か。

彼らの姿か、あるいは神か。



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みんな大好きバヌバヌ族のもとに今日もやってきました。
伝統の舞を教わりに通っているようなものです。


バヌバヌ族の中でも温厚な性質のズンド族の集落であるオク・ズンド(ズンド村)を訪れたときに、奇妙なものが目に留まりました。


長老・ソヌバヌさんの横にあったこれです。




布を染めている朱色は、ズンド族の羽毛とおそろいの色ですね。

模様はシンプルな配色と複雑な曲線を持った、文字のようでも絵のようでもある、独特なものです。



樹木を利用してつくられた二本の柱の間に、植物で編んだ綱をくるりと円にまるめ、
その内側には模様の描かれた布が、誇らしげにぴんと張られています。


円形の綱の上部には三本のツノも飾られていました。








オク・ズンドのエーテライトにも同じような布がかけられていました。
こちらは活き活きとした筆致です。

心なしか「鳥」または「島」という字に似ているような・・・


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彼らは氏族と呼ばれる縁戚の集団で生活を営むことで知られます。

集落の入り口、長老の座所、エーテライトといった要所に飾られているところからすると、
氏族のマーク、トライバル(部族)柄なのかな。

おそらく一族の歴史を表しているとか、宗教とか呪術的な意味とかなのでしょう。








さて、ところ変わってアバラシア雲海の中部、オク・ブンド・ヴァナへやってきました。

排他的なブンド族が支配する恐ろしいエリアに、ブンド族のマークらしきものをちらほらと見かけました。

さらに、白鯨の冠と呼ばれる祭壇へたどり着いたとき、
ここにそびえる蛮風エーテライトにも飾られているのを見つけました。

ズンド族のものと比べると、綱の円は同じ形で、中央の白い模様が違いますね。


ブンド族は攻撃的なので、弱気なバヌバヌ族ならきっとあのマークを見て震え上がるのでしょう。



逆光で見にくいけど、ブンド族の青い羽毛と同じ、青い布を使ってあるのがわかります。








そんなブンド族に攻められて崩壊したグンド族がかつて暮らしたという、小さな集落、オク・グンド(グンド村)。

ここにもやはり似たようなものが一本だけありました。


青い布を使っていることと、中央の白い模様はブンド族の柄といっしょですが、
弓なりになった綱と、左右に描かれた黄色の模様と、上部のツノの数が違います。

細い木一本で立っているせいもあって、これまでの2氏族に比べて簡素な印象ですね。








グンド族の一部はズンド族を頼ってナッキ島へ移住し、新たな集落を築きはじめました。

そこに立てられたのは・・・うむ、オク・グンドにあったのと同じです。
やっぱり一族を表すだいじなものなのでしょう。

ふたたび旗を立てることができて良かったね。



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1 件のコメント:

  1. 少しずつ違ってるのですね~。気づかなかった!蛮族クエ最後まで行くまでにそのへん語られるのかな?円形の綱が円に近いほど、角の数が多いほど規模の大きい氏族って感じですね。

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