2016年3月28日

氷湖に眠る外輪船



風、音、波、人の声。


およそ似つかわしいはずのそれら悉くから隔絶されて、船は佇んでいた。



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クルザス西部高地でオーロラを見た翌朝。

気持ちよく晴れたのでおさんぽを、と思いついてベーンプール地区へ立ち寄りました。


第七霊災で氷湖と化したベーンプールという湖には、
イシュガルドのりっぱな輸送船・ノーススター号が氷漬けになって放擲されています。

こういう、人工物が無造作にうち捨てられている様子は、
往事の活気とそれが失われた今とが混在した暴力的な物悲しさで、グッときませんか?




船を眺めていて、ふと面白いことに気づきました。


この船の船べり、つまり甲板のへりの金属板に、模様が彫られているでしょ?

これをどこかで見たような・・・と考えたところ、
クルザス中央高地のとあるバーカウンターに、同じ模様があったことに思い当たりました。


バーカウンターの模様のときは「雪山と雲」に見えましたが、
船べりの模様はそれがなぜか上下逆さまで、目玉のような波のような、ちょっと形容しがたい形になっています。


いずれにしろ、イシュガルドではありふれた模様なのでしょう。








ノーススター号には、水車のようなものが舷側にとりつけられています。

見た目の通りにこれで推進力を得ていたのであれば、外輪船(パドルシップ)という形式ですね。



造船科学の書物によると・・・ふむふむ。

スクリュープロペラ式の船に比べ、外輪船は破損しやすく、出力の効率が低いそうです。
代わりに水面下に入る部分が少なくて済むため、河川や浅瀬での航行に適するとか。

あと、大きくて目立つ外輪部分が狙われやすいので、戦艦には向いていないそうな。


はー。
勉強になる。


というわけで、輸送船だったという話を裏付けるような要素がいっぱいですね。
クルザス川やスウィフトラン川を使って、小集落・ファルコンネストと城砦・ダスクヴィジルをつないでいたのでしょう。


しかし、ここ西部高地はイシュガルド軍とドラゴン族との武力衝突の最前線のはず。

きっと本来は護衛艦が一緒にあったのかな、なんて想像できます。









長いこと風雪にさらされているにもかかわらず、甲板にはほとんど雪も氷も見られません。

気温が低いせいで、あんまり積もらないのかも。


甲板は木張りで、装飾的に金属の枠が使われています。
一部にはガラスがはめ込まれ、船室を照らす天窓になっているようです。

なかなか洒落ていますね。







甲板上の船室(艦橋と呼ぶべき?)もきれいなまま残っていました。

イシュガルドの町並みを思い起こさせる、落ち着いた金属の色調です。

やはり輸送船。
甲板に武器の類いは見当たりませんでした。




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2 件のコメント:

  1. ちゃんと水深が浅いとこ用の船だったのねー。ちょっとしたオブジェクトにもこだわりが見え隠れ。
    この船の中がどうなってるかみてみたいです。船倉に残された積み荷をとりにいくクエでもできて
    中は入れないかなぁ。

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  2. 何の気なしに船の形を資料で調べてみて驚きました。
    中に入る依頼…蛮族…ウッ頭が!

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