2017年11月20日

暴君は二度立たぬ

民衆は激怒した。

必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬ。



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アラミゴのすぐ西。

ロッホ・セル湖のほとりに立つ、廃王テオドリック像を眺めています。


立像だったようで、片腕らしきものが横に生えているのがわかります。

しかしそれが左腕なのか右腕なのかもわからないほど、表面の造形は失われてしまいました。

暴君として知られた王の像とされますが、残念ながら破壊されたまま、赤茶けた肌を風に晒しています。



んー、たぶん、あれは右腕かな?

だとしたら、王はアラミゴを背に西に向いて立っていたことになって、この都を訪れた者を威圧する姿になるでしょうから。

生物を寄せ付けぬ風土と、戦にまみれた歴史をもつアラミゴからイメージすると、王の力を外敵へ誇示するための像だったのだろうと思います。








像の東側(おそらく王の背中)には・・・なんだろうこれ。


マント?

とろけた金属?



ほんの20年前にいた評判の悪い人物だから、民衆の中にはいまだに怒りが渦巻いています。

この像が元通り直されるなんて期待できそうにありません。

いずれ撤去されてしまうのでしょう。








像のすぐそばの地上に、胸から上の部分が落ちていました。

左肩と左の二の腕まで見えていますね。

ということは、さっきのはやっぱり右腕でしょう。




眉根を寄せ、口を開いていて、すごむ顔にも、怒り顔にも、笑い顔にも見える表情です。

笑い顔と言っても、ほほえみじゃなく、あざけりのような。



髪型も特徴的。

頭を大きく見せるように束にして逆立てていて、迫力満点です。







そういえば!

と、スカラ遺跡のさらに深部にしまわれていた絵を思い出しました。


ほら、この独特の髪型が、テオドリック像と共通しているでしょ。

やはりこの絵の人物は、テオドリック本人だったのですよ。


ふぅーすっきり!



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