必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬ。
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アラミゴのすぐ西。
ロッホ・セル湖のほとりに立つ、廃王テオドリック像を眺めています。
立像だったようで、片腕らしきものが横に生えているのがわかります。
しかしそれが左腕なのか右腕なのかもわからないほど、表面の造形は失われてしまいました。
暴君として知られた王の像とされますが、残念ながら破壊されたまま、赤茶けた肌を風に晒しています。
んー、たぶん、あれは右腕かな?
だとしたら、王はアラミゴを背に西に向いて立っていたことになって、この都を訪れた者を威圧する姿になるでしょうから。
生物を寄せ付けぬ風土と、戦にまみれた歴史をもつアラミゴからイメージすると、王の力を外敵へ誇示するための像だったのだろうと思います。
像の東側(おそらく王の背中)には・・・なんだろうこれ。
マント?
とろけた金属?
ほんの20年前にいた評判の悪い人物だから、民衆の中にはいまだに怒りが渦巻いています。
この像が元通り直されるなんて期待できそうにありません。
いずれ撤去されてしまうのでしょう。
像のすぐそばの地上に、胸から上の部分が落ちていました。
左肩と左の二の腕まで見えていますね。
ということは、さっきのはやっぱり右腕でしょう。
眉根を寄せ、口を開いていて、すごむ顔にも、怒り顔にも、笑い顔にも見える表情です。
笑い顔と言っても、ほほえみじゃなく、あざけりのような。
髪型も特徴的。
頭を大きく見せるように束にして逆立てていて、迫力満点です。
そういえば!
と、スカラ遺跡のさらに深部にしまわれていた絵を思い出しました。
ほら、この独特の髪型が、テオドリック像と共通しているでしょ。
やはりこの絵の人物は、テオドリック本人だったのですよ。
ふぅーすっきり!
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