2015年11月26日

アラグ陽道を日の動きに合わせて歩く旅 2


・・・ハッ!


どこだ・・・ここは・・・?


ふと気が付くと、私は見知らぬ遺跡のただ中に居た・・・

近くにあった石造りの門に目をやると、葉やツタのレリーフとともに、神の紋章が刻まれているのが見て取れた。



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はい。



「アラグ陽道を日の動きに合わせて歩くぞ」と固く決意して、早朝から歩き始めた初日。

午前の日がだいぶ高くなってきた頃になって、また寄り道(1時間ぶり2回目)です。



しかたない。

こっちに来ると良いものがあるヨーとインプさんたちが呼んでいる気がしたのです。



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シリーズ 「アラグ陽道を日の動きに合わせて歩く旅」
序章はこちら
今回は第2回目です。









寄り道で出会ったのは「見えざる都」と呼ばれる遺跡でした。
ベラフディア時代の王、タタメフⅠ世の宮殿跡だそうです。

たくさんの顔色の悪いヒューラン族兵士が警備していました。

ベラフディア王朝末期の内戦で生み出されたというゾンビーたちのようです。
まさに生ける伝説。いや、生きてはいないのか。


ゾンビーということはもう600年以上も生きて・・・はいないけど、ここにいるのかな。

長寿・・・!

じゃないのか、んー・・・なんと表現したらいいのやら。







建物の入り口らしきところは倒壊した石柱で埋まっていました。

その上に描かれた花器のような模様は、王家ゆかりのマークだったりしたのかな。
太陽に天秤の日神アーゼマのマークよりも上に描くとは、よほど権威あるマークだったのでしょう。
あるいは神を称えるような意味があったのかも。


都市は「廃墟」すらすでに通り越して、とうに遺跡と化しているのに、相変わらず厳重に警戒しています。

ゾンビーたちの目にはこの場所が、未だに繁栄した都市に見えているの?
護るべき民や権力者の姿も見えている?
聞いてみたいことはいろいろ思いつきますが、こちらの呼びかけにゾンビーたちが応える気配はありません。


サゴリー砂漠にいる“話せるゾンビー”のハブさんに彼らとの通訳を頼めないかな。






並んだ石柱とアーチ窓で囲まれた廊下もありました。

足元の地面が崩れたのか、それとも元々なのかわかりませんが、
渡り廊下のように浮いた状態で保っています。

建築技術の高さを伺わせます。

崩壊が進んでいるものの、往時は立体的で壮麗な建築だったことが偲ばれますね。


この地点からハイブリッジの下に見つかった遺跡までつながっていたのかも、なんて想像が膨らみます。
だとしたらかなり大きい都市だったでしょうね。






そこから北東方面には、雄大な峡谷地帯を見渡すことができました。
遙かに見える山脈の手前には、私のいるところと同じくらいの高さにひとつと、
もっと高いところにもひとつ、平坦な台地が広がっていました。

低い方の台地には少しばかりの木々も繁っています。

谷底には雲がもやもや。


こっちの谷まで第七霊災で刻まれた谷なのか、それとももともとの風景なのか、詳しいことはわかりません。


<つづく>



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1 件のコメント:

  1. やっと続き読みにこれましたー^^
    見えざる都市、どんな建物だったのか気になりますよね。アーゼマの紋章より上に、しかもどーんっと大きく掲げられたエンブレム。見てたはずだけど気にしたこともなかった。さんぽ効果(*´ω`*)
    高低差はあったものの、あんな大きな谷は霊災前にはなかったので霊災の影響で間違いなさそう。蛮族クエでも少しそんなシーンがあったけどあの谷を飛空艇で飛んでみたい~。

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