2015年10月14日
気球に乗ってちょっとそこまで
ごらんください、ぷかりぷかりと気球が浮かぶ風景を。
この日の午前のクルザスは、すっきり晴れて風も弱い、絶好のフライト日和となりました。
ぎしりと小さなきしみ音を立てて、
ひとつ、またひとつと、気球が地面を離れていきます。
ゆったりと動くように見えるのに、気付けば驚くほどの高さに昇っています。
やがて澄んだ空気の中へ溶けていくかのように、気球の影は青みを帯びて、遠ざかっていきました。
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訪れたのはクルザス中央高地の東部。
イクサル族の住む、ナタラン入植地です。
獰猛な魔物も多いこの辺りに近づくことができなかった新米冒険者の頃、
クルザスの空に浮かぶこの気球の姿に、あれは何だろう、どこから来たのだろうと眺めた日もありました。
(「クルザスの暖かさ」)
思えば、強くたくましいおさんぽ士になったものです。
とも・・・巴術・・・はじゅじゅし・・・?
・・・なんだっけそれ?
そのうち気球作りのお手伝いをすることもありました。
しかし、イクサル族が気球作りに長けているというのもよく知った今日でさえ、
何度見ても、どういう理屈で浮いているのか私には理解できません。
浮行ガス?
風生みの珠?
嵐神ガルーダ?
一応教えてはくれますが、ふぁー気持ちよさそうだナーと気が散っているうちに忘れてしまいました。
うむ。
ふしぎパワーで浮いているそうです!
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なお。
優雅な見た目に反して、イクサル族が重要な武力として気球を使っているのを忘れてはなりません。
精霊の怒りを買って黒衣森を追い出されたという彼ら。
気球を使う目的は、森の精霊と、森に暮らす人々を攻めるための斥候であり、
ときに戦闘員を送り込んだり、上空から弓で射撃したりもするそうです。
気球が近づいてくるのに気付いたら、速やかに避難!
身の安全を確保したら双蛇党への通報を。
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