都市に住む、それはつまり金がかかるということだ。
********
ウルダハのナル大門から町を出てすぐのところに、ストーンズスローと呼ばれる貧民窟があります。
税金を払えない者は城壁で守ることさえ惜しまれるというせちがらい価値観があるのでしょう。
貧しい人々が、虫や獣のうろつくところでキャンプ生活を余儀なくされていました。
ウルダハへやってきた霊災難民であったり、落ちぶれて追い出されたウルダハ市民だったり、
もとの出自はいろいろあるようですが、苦労話で生活が良くなるわけではないと知っている彼らは
今さら多くを語りません。
街道を往来する冒険者や商隊を、卑屈な表情で眺めるばかりです。
一応ここにもお店のようなものもあります。
「ようなもの」と言ったのは、ちゃんとお店として機能しているか疑わしいから。
上等そうには見えない生活雑貨を売って生計の足しにしているようですが、
身なりの良くない売り子がお酒をかっくらいながらではまともな客が来ようはずもなし。
儲からないから飲む。
飲むから儲からない。
悪循環に陥った彼らの、生活が改善する日は訪れるのでしょうか。
*******************
ブログランキングに参加中
↓ ぽちっと応援してね
0 件のコメント:
コメントを投稿