おもしろネタ画像を作った!
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すてきな景色に出会ったから共有したい!
冒険者はそれぞれ、いろんな理由でスクリーンショット(以下、SS)を撮ると思います。
もしそのSSを誰かに見せるのであれば、より魅力的なものにするために、ほんの少しの手間をかけてみませんか?
(注:FFXIVにおけるSS画像加工についての記事です。長いです。画像多いです。外部の画像処理ソフトの説明をしています。いつもと違いメタ的な書き方をしています)
さて。
このSSを見てください。
私はこのSSを撮ったとき、松林と建物の間に見えた空の、夕日に照らされた雲の色をおもしろく感じました。
どうでしょうか、あの雲は、私の思うような魅力的な色に見えますか?
私のイメージだと、これくらいの色だと思ったんだけどなあ・・・
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あなたの見ている画面をそのまま撮影したはずのSSは、不思議なことに、しばしばあなたが頭で思い描いた通りの色彩を留めていません。
その一因は、「目と頭が気持ちをサポートしてしまうから」です。
SSを撮影する状況を思い出してください。
画面の中の人物や景色を「映像・動画」で捉えながら、ここぞというときに静止画(SS)にとじこめるでしょう?
この「映像・動画」で見ているときのあなたの目と頭は、「見たいところ」を見るために最適な調整を、無意識に施しているのです。
人物や、顔や、動くものが「見たいところ」として注目されやすく、そこを見ているときに地面や空のような背景への注意は乏しくなります。
一方、撮ったSSをあとで眺めてみるとどうでしょう。
撮影したときの心の中のイメージにくらべて、色が暗いとか、明るすぎるとか、明暗が冴えないといった感想を抱きませんか?
SS撮影機能は撮影した人の心の中とは無関係に、画面に表示したそのままを記録するのがお仕事だからです。
人物が写っていようがおかまいなしに、まんべんなく平等に記録しています。
残念ながら、あなたの感じた印象とはちがい、それが本来映っていた画面なのです。
自分で見るためだけのSSなら加工の必要は無いかもしれません。
そうではなく、だれかに見せたいと思ったら?
せっかくなら、自分が見せたいものがちゃんと表現されて相手に伝わるようなSSにしてみてはどうでしょうか。
この記事では、画像編集ソフトとしては最も有名なPhotoshopを使って、トーンカーブという色調調整についてご紹介します。
Photoshopは有料ですが、似た機能をもった無料のソフトもあります。
メニューから、[イメージ] > [色調補正] > [トーンカーブ] を選びます。
するとこうなりました。
上の画像で右の方に出てきたのがトーンカーブ補正ツールです。
それでは、この小さな図の読み方を説明しましょう。
横軸は元のSSの明るさです。
小さく「入力」と書かれているのは「元の画像の情報」という意味です。
左は真っ黒のピクセル(画素)を表し、右に行くほど明るいピクセルとなります。
斜めに走る直線が肝心の、トーンカーブという「処理」です。
この直線をグニャグニャと曲げることで、色や明るさを変化させるのが「処理」なのです。
灰色で表された山(上図では赤で強調しています)は、横軸に描かれた「元のSSの明るさ情報」に対応しています。
山の高さでそれぞれの明るさの「ピクセルの数(つまり面積)」を表します。
・・・わかりにくいですか?
こちらの画像の作り方についての説明は省きますが、先ほどのSSを、明るさの強さで三等分し、3色に塗り分けたものです。
暗い色(黒)が占める面積が、中間色(灰色)と明るい色(白)の面積に比べてずっと広いのがわかりますね。
トーンカーブ上では、横軸で左に寄った(つまり、黒に近い)ところに大きな山があります。
暗い色のピクセルが大多数を占めていることに対応しています。
一方、山が低く描かれている中間色より上の明るさをもったピクセルは数が少ない、というわけです。
ここで、もし仮に、左端にぺったりとピークがあったら、それは「真っ黒のピクセル」の存在を示します。
同じく右端にあるなら、真っ白のピクセルの存在を示します。
トーンカーブでの「処理」に該当する斜めの直線は、マウスでドラッグすることでグニャグニャと形を変えることができます。
実際に直線の形を変えると、SSの色がどんどん変わるのを実感するはずです。
最後に縦軸を見ましょう。
縦軸はトーンカーブという処理を受けた後のSSの明るさになります。
「出力」=「処理後」というわけです。
横軸と同じように、上に行くほど明るいピクセルを表します。
適当なところでぐいっと持ち上げてみましょう。
直線は山なりのカーブになり、全体が明るくなりました。
「わーい明るくなった良かった良かった」で終わらず、SSの方を細かく見ていくと・・・
もともと暗い範囲に含まれていた、木々の葉っぱの細かなようすや石垣は見やすくなりましたね。
中間色寄りにあった建物の壁や屋根瓦も明るくなり、暗い領域(建物の門)とのコントラストが明確になりました。
その代わりに、空や地面の明るいところは、色が白く吹き飛んでしまいました。
反対に、下に引っ張ると、全体に暗くなりました。
直線の右端が表す、もっとも明るい領域(白い雲)の明るさはそのままです。
雲よりもわずかに暗い領域である青空は、元の状態よりさらに暗くなったため、白い雲との間にコントラストがついて、はっきり見分けやすくなりました。
その代わりに、暗い領域(木の幹や木陰)から中間色(建物の壁や屋根瓦)まで、べったりと暗くなってしまいました。
つづいて、2点をドラッグしてみましょう。
暗い色を持ち上げ(→暗い色のピクセルを明るく)、明るい色を引き下げ(→明るい色のピクセルを暗く)てみました。
暗い色と中間色、中間色と明るい色に、それぞれコントラストがつきました。
ただ、中間色の部分(屋根と壁)だけを見ると、メリハリはなくなりました。
こんども2点をドラッグしますが、先ほどとは反対に、明るいところを持ち上げ、暗いところを引き下げてみましょう。
コントラストを強める典型的なカーブが、このS字曲線です。
このS字の中で、2点の間にある部分、言い換えれば「傾斜の強まった部分」は、明暗のコントラストが強くなる領域です。
このS字を左に寄せると、もともと暗かった領域の中でコントラストが強くなりました。
木々の葉を見ましょう。
暗い色の葉っぱはそのままなのに、それより少しだけ明るい色の葉っぱはくっきりとさらに明るくなりました。
右側にある柳の葉っぱも明るくなりましたね。
逆に、曲線を右に寄せると?
そう、明るい領域の中で、コントラストが強くなります。
地面を見てください。
砂に明暗がついて、地面がざらついて見えるようになりましたね。
ほかのカーブを紹介するために、別のSSを使います。
ごらんのように、全体が暗いSSです。
トーンカーブも暗いピクセルがほとんどを占めることを表していますね。
直線の右上端の点もドラッグできます。
それを左に引っ張ると、その点よりも右にある(明るい)領域は真っ白になりました。
曇り空の中に、明暗のコントラストが生まれました。
その反対に、左下端の点を右にドラッグすると・・・
その点より左にある(暗い)領域は、グリフィンの身体も、曇り空も、真っ黒になりました。
新しい方法に挑戦しましょう。
左下端の点を上にドラッグしてみました。
暗い領域を中心に灰色がかったように明るくなり、真っ黒の領域はなくなりましたね。
霧がかかったとか、薄紙をかぶせたとか、パステルカラーになったとか、紙に印刷したようだとか、そう表現できそうな変化です。
直線の左端を中間まで持ち上げ、右端を中間まで引き下げてみましょう。
水平な直線にしたら、なんと全体がべったり灰色になりました。
もともと明るい領域も暗い領域も一緒くたになって、白と黒のちょうど中間(50%の明るさ)になったわけです。
それから思い切って直線を真っ逆さまにしてみました。
真っ黒な領域が真っ白に。
真っ白な領域は真っ黒になりました。
ショッキングなシーンやコミカルなショットをより印象的にするのに使えそうです。
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さてさて、いかがでしたか?
SS加工の一手法として、いろんなパターンのトーンカーブ処理をご紹介しました。
もとのSSをちょっとだけいじって、伝えたいように見せるのが目的でした。
もし必要性を感じたら、ぜひ挑戦してみてください。
色調補正の方法は「トーンカーブ」のほかにもたくさんあります。
特定の色(例えば赤)だけを調整したり、色味の鮮やか(彩度)を調整したりすることもできます。
興味が出たら、お使いのソフトでそれらしい機能をいじったり、ネットで検索したりすると良いでしょう。
どうぞ、みなさんのSSがもっと「伝わる」ものになりますように。
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