2014年12月19日
にっきっき 4
ある日。
いつものようにリムサ・ロミンサのマーケットボードのあたりに陣取って
ちくちくちくちく・・・と針仕事に励んでいました。
ふと視界の片隅に、
(何か派手なものがちらちらよぎった?)
と思う間もなく、ずんずん走って商通りの方へ向かって来るものがあります。
近づいてきたそれは、深い緑色が目に鮮やかな
ウエディングドレスをまとったミコッテ女性でした。
知らない人だったので話しかけはしなかったけど
近くでぐるぐる回って彼女のドレスをねっとり見ておきました。
そのドレス、私の視線でべとべとですよ。
ハハン。
今流行のこのドレス、さすがに良いものですね!
Aラインらしい細身のシルエットが女性を美しく飾ってくれます。
布地の質感は高く、深い光沢をもち、
厚みを感じさせるドレープが、全身に複雑なリズムを生んでいます。
あと、腰のところにあるツバメの装飾が可愛らしくてお気に入りです。
へえ、良いんじゃないかしら?
(えーなーえーなーほしいなー、ぬげ!よこせ!)
アパレル系(裁縫師)としてデザインや素材に興味があるだけで!
(マーケットボードには・・・ないか・・・)
べべべべつに、うううううら、うらうらやましくなんてないぞ!
(製作手帳にも載ってない・・・作れないのか?・・・んむー)
はー。
やるしかないのか・・・。
*******
ってなわけで。
おともだちにお願いしてGISOU☆KEKKON しちゃいました☆
いや、あの手続きだと、KON-YAKU☆HAKI の方が近いかな。
いずれにしても不穏な文言なので、よし、ここではG☆Kと呼ぼう。
おともだちが取り寄せてくれた腕輪をつけて、
十二神大聖堂に向かいました。
大聖堂の前には、式の予約を取ろうと、新郎たちが列を成していました。
大人気ですね。
私が用があるのは、そこにいる介添人のクラリベルさん。
エヘラエヘラしながらやってきた私たち。
KEKKONよりもドレスの方に夢想する私を見ても、
ほんのちょっと前に別の女性をG☆Kさせたそのおともだちを見ても、
さすがのクラリベルさん。
「お前らホンマに結婚する気あるんか? オイ言うてみ? ホンマはないやろ? アタイ知ってんねんで? さいさい似たようなヤツらが来ててんで? それからソッチのお前、さっきも別のやつと一緒に来てたやんけ。ナニがG☆Kやねん、アタイらの仕事コケにしよんかオイ」などとは言いませんでしたね。
まったく動じずに、粛々と手続きをこなしてくれました。
それどころかクラリベルさんは手慣れたものです。
「エェやんエェやん、早めのお年玉や思てもろときや」とも何とも言わずに、
ドレスやヴェールなど、花嫁さんに必要なドレス一式を私のふところにねじ込んでくれました。
やーありがたいもんだナー。
その気っぷの良さにお応えして、ホクホク顔を包み隠し、
私たちも粛々と手続きを進めます。
つづいて粛々と、クラリベルさんの視線を伺いながら
隣に立つ司祭さんに例の腕輪を返納しました。
こちらの司祭さんはぼんやりしているのか、それとも察しているのか
「なんやようワカランけど、取っとけゆうなら取っとくワー」と、
気軽なノリで腕輪を引き取ってくれました。
ええ、粛々と。
*******
ミスト・ヴィレッジに帰ってから、ビーチにくりだして
G☆Kをおてつだいしてくれた新郎、G☆K新婦1、G☆K新婦2(私)の3人で、
パチパチ写真を撮って遊びました。
じゃじゃーん!
ひゃほー!
ひゃっほほー!
ドレスだドレスだ、ドレスが増えた!
ララフェルが着てもオトナっぽいぞ!
おなかは出っ張ってるけどすっきりしている方だぞ!
いやあ良いものを得た!!
真ん中のおともだちみたいに、
モグモグリリーを持つとブーケみたいでとっても良いね。
キャッキャウフフ
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