2017年10月27日

静かな湖畔の穴の中から

新しい世界。

湖底に眠るは見知らぬ歴史。

泳ぐ練習しておいてよかったなー。



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内乱に沈んだアラミゴ末期、最後の王となった「廃王」テオドリックにまつわる噂を聞きました。

その名も「廃王の黄金」。

なんでも、廃王は猜疑心が強い人物だったようで、王位を保つために大勢の王族を処刑したそうです。

ところが、そのときに接収した財産がどこかに隠されたまま、30年間経った今でも見つかっていないのだとか。



そんな頼りない噂をネタに、こっそりとお宝探しを始めた私のもとに情報が舞い込みました。

泳げない男の嗅覚が捉えたお宝の匂いは、なんと湖底から。



「栄光に溢れ、美しくしなやかで、素晴らしく泳げるみよよ様、お願いですから行ってきてください」

「しっかたないなあ、ほら、イモでもかじって待ってろ」ってなもんです。



ザブーン!









目指したのはやはりギラバニア地方、ロッホ・セル湖の底でした。

アラミゴの街からそう遠くない塩湖です。


深い水中で見つけた洞窟を抜けると、これまで見たことのない、遺跡が眠っていました。

元々は渓谷に築かれた都市だったという小国、スカラの遺跡だそうです。

いいねいいね!



湖底だけあって、水がさらさらと辺りを流れています。

あれ? いずれ完全に水没しちゃうってこと?


建築は石造り。

あちこち見ていきましょう。






石柱の一つに茂っているのは、植物・・・?

地上でよく見るような緑色ではなく、明るいピンク色をしています。

日が差さないからかな?

石柱に絡みついているツタらしきものは、何本かが束になって走っているように見えます。

よそでは見ない、珍しい風情ですね。


むしって持って帰ったら誰か調査してくれないかな。

ゆくゆくはお家に植えることができたらいいなあ。



湖底の洞窟でありながら、クリスタルの放つ光でぼんやりと明るく、探険には不自由しません。

ありがたい。






むむむ!

細い石柱で支えられた、タマネギのような石の屋根。


この形、あれに似ている!







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そうそう、これこれ。




こっちのほうが似てるかも。



思い出したのはアラグ帝国の遺跡でした。







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アラグ帝国は第三星歴にエオルゼア全域を支配した覇権国家です。

約5000年前に興り、4000年前頃に滅んだとされます。



一方のスカラは、第五星歴の初頭のギラバニア地方にあった小国です。

第五星歴が始まったのが、アラグ帝国の崩壊から1000年後。
今からすれば約3000年前。

スカラがいつ滅んだのかは判っていませんが、少なくとも数百年は続いたとされます。



要するに、この二つの国の存在していた時期は重なっていないわけですよ。




建物の形が似ているのは、単なる偶然か、私のかんちがいか。
(たぶんかんちがいでしょうけど。)

できることなら、「スカラ時代にはまだアラグ遺跡が地表に出ていて、それを見て真似た建築家がいた」なんて経緯だったらロマンがあるのになー。

スカラ時代にはここは湖底じゃなく峡谷だったそうだし、ありえなくもない話と思いませんか。








などと夢を見ながらぶらぶら歩いていると、また見つけました。

細い石柱とタマネギ型のモチーフが、壁面の装飾にもあしらわれていました。

赤い石や黒っぽい石でふちどられていますね。


この形は、神聖さとか高貴さを表したのかな。

それとも繁栄や守護といった、呪術的な祈りが込められていたのかな。






石造りのアーチで天井を支えたホールもありました。

アーチ部分を彩る彫刻が美しい!


わかる、わかるよ!

いいよね! タマネギ!


(つづく)

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1 件のコメント:

  1. キャス・コッチャ2017年10月29日 14:36

    アラグ建築の名残かー。ロマンありますね。
    現在のアラミゴも似たような様式の建物なので、この地方にはもうすっかり浸透した建築方法なのかなぁ。

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