まあるい形の魂は月の光に憧れる

月夜　霊風　鯨の欠伸

陰に兆すは　しゃぼん玉



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夜風を求めて。
それも少し強い冷気をはらんだ夜風を求めて。

アバラシア雲海へやってきました。

ここへ来るのは久しぶりです。



到着した私を迎えたのは、この地に特有の、霊風という天候でした。


私を含め、アバラシア雲海を旅するほど熟練した冒険者にとっては、霊風なんてあまり珍しくないかもしれません。

ほら、緑色の霞のような景色だったよねー、くらいには思いうかべることができるでしょう？



私もそうでした。



珍しくないけど、まあせっかくだし、景色に浸って眺めていこう。

そう思っていたとき、ふと気づいたのです。



霊風って、こんな景色だったっけ・・・？

何かが北風に乗ってフワフワ飛んでいる・・・

霧や霞とはちがう、丸いものが・・・

ちょうどきれいな月夜ということもあって、冴え冴えとした月光を透かして見たおかげで、なにやらフワフワぽわぽわと飛んでいくものが見えました。


北から吹く風に、まるでしゃぼん玉のような丸い透明なもの。

霊風とはそういう天候だったのか！




霊風という名前の由来は、おそらく星（Astra、陽）と霊（Umbra、陰）にちなんでいるのだろうとは思いながらも、「じつは霊魂の『霊』の方かもしれない」などと想像が膨らみます。

なんだろうね？　霊風。



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動画で見るとわかりやすいかも。
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アバラシア雲海の霊風という天候は緑色のもやがでるだけだと思っていたが、月の明るい光を透かして見たらシャボン玉みたいなものも飛んでいることを初めて知った。きれいだから見ていただきたい。 pic.twitter.com/U9hwAxfHAD

— `みよよ´ (@Miyoyo_Yoyo) 2019年4月7日

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