ピラミッドの上の方にあるすき間。
それは、世界とつながるすき間だった。
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ぶらぶらとヤフェーム湿地をおさんぽしていた私を、「ねこじじい」ことケット・シーがうるさくせっついてきました。
「早くピラミッドに上れ!」とのこと。
ああそうだった、マハの跡地に眠る「要」を取りに行くから護衛してくれと頼まれていたのでした。
しかたない、ヤフェーム探険に案内してくれたお礼に、手伝ってあげなきゃね。
例のピラミッドには、「要」とともに、兵器も一緒に眠っているのです。
その名はオズマ。
ケット・シーが語るには、都市を呑み込む兵器だったそうです。
都市を呑み込む・・・
それはそれでおそろしいことなのだけど、(いったいどんな方法で?)と、妙なことが気になってしまいました。
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ところで、ケット・シーが真面目くさった顔で「大怪球」と呼ぶのが、間違っていないのだけど、私にはおかしさのツボに入ったように滑稽に聞こえます。
「だいかいきゅうにきをつけろ!」「あれがだいかいきゅう!オズマ!」「わー!だいかいきゅうだー!」
ふふふおかしい。
なるほど、ピラミッドの上階には、つるんとした巨大な球がありました。
この球はかつて見たことのないような奇妙な存在感でした。
確かにそこにあるのに、色と呼べるものはなく、それでいて透明でもなく、表面には不思議な模様が浮かんでは消え、見とれるほどきれいです。
ただ、「きれいだナー」とよそ見をしていると足を踏み外すから注意です。
都市を呑み込む兵器だったそうですが、対人攻撃もできるという器用さも持ち合わせています。
ビームを撃ったり、小隕石を降らせたり、サイコロを頭に乗せたり(?)と、多彩な攻撃で驚かされました。
てんやわんやになってけっこう好きです。
だいかいきゅう。
球、といいながら、三角錐になったり立方体になったりとめまぐるしく形も変えるオズマさん。
むむ?
景色が写っている・・・?
なんだあれは・・・
うかうかしていた私は、オズマの放った「ブラックホール」という技に呑み込まれました。
あー、こうやって都市を呑み込む兵器なのかー。
呑み込まれた先は・・・どこなのでしょう?
仮に圧縮世界とでも呼んでおきましょうか。
呑み込まれた私たちを、大口を開けたアトモスさんなど、ヴォイド(異界)出身の妖異がお出迎え。
圧縮世界に呑み込んだ生物を、ここでやっつける処理役なのかな?
おつとめ、ごくろうさまです。
はい、ここでもよそ見をしています。
ここの石畳、側面に模様が刻まれているなー、なんてのが気になったり。
呑み込まれたどこかの都市の遺物でしょうか。
それに、同じ石畳に描かれたこのモザイク模様も気になります。
これは・・・旅神オシュオンのマーク・・・!
圧縮世界にはたくさんのがれきがありました。
どういうしくみか、ふわふわと浮かんでいます。
それも、柱や石畳の道など、明らかに人為的な構造物ばかり。
あっちにも同じ柱が。
アーチ状のものもありますね。
んー。
マハ以外のどこかで見たことがあるぞ。
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―――後日。
あいにくの天気です。
あやふやな記憶を確かなものにするべく、高地ラノシア、石緑湖の東岸にやってきました。
そう、圧縮世界のがれきが、ワンダラーパレス周辺で見た建造物に似ている気がしたのです。
ワンダラーパレスといえば、第五星歴時代にラノシア地方に栄えたニーム文明の遺跡としておなじみ。
雷光に照らされた柱やアーチが、やはりそっくりでした。
トゲみたいなヤツもいっしょ。
ワンダラーパレスに向かうはしけの近くには青白く光るレリーフがあって、旅神オシュオンのマークをかたどっていました。
オシュオンはニームの人々に熱心に信仰されたそうで、ここいらではそのマークをしばしば見ることこができますよ。
(参考:「オシュオンとともに眠る命」)
そのマークの周囲には、圧縮世界で見た模様が。
うーむ、夜じゃあ見えにくいね。
日を改めましょう。
明るい時間にまたやってきました。
これは外地ラノシア、ロングクライム地区です。
正方形の中央に杯のようなこの意匠は、圧縮世界のアトモスさんと会えるところにもありました。
やっぱりなあ。
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これだけ証拠がたくさんあると、オズマの呑み込んだ先にある圧縮世界にあったのは、
ニームの建造物と考えて間違いなさそうです。
つまり、マハがオズマを使ってニームを攻撃した証拠と言えるでしょう。
(「土地に紐付いた歴史マップをつくろう」より再掲)
でもね、ヤフェーム地方のマハとラノシア地方のニームの間には海峡があってかなり遠いのですよ。
オズマに私が吸い込まれたときは、球からほんの20ヤルム(約18メートル)くらいしか呑み込んでいませんでしたよ?
オズマは、どうやってニームの町を呑み込んだのでしょうか?
(※注意: ここから推測ばかりになります)
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それを考える材料として、マハの持っていた技術を思い出すことにしました。
黒魔法体系を構築したマハの人々は、異界ヴォイドから妖異を呼び出して使役できるようになりました。
強い魔力を持つ妖異たちは戦争に投入されました。
おそらく最初は、切り札的な兵士として使われたのでしょう。
黒衣森の都市国家であるアムダプールを追い詰めたのは、召喚された妖異だったそうです。
妖異を箱に閉じ込めて安定的なエネルギー源にする方法が生まれると、そのためにもたくさん使われたようです。
妖異の生み出すエネルギーは巨大飛行船を1500年後の現在までも飛ばし続けられるほどなので、航続距離の心配は無し。
もし仮に、ヤフェーム地方のピラミッドに据えたまま他の都市を攻撃できるほどオズマの射程が広いなら、さっさとエオルゼアを統一できちゃうでしょ?
でもどうやらそれはできていない。
つまり、吸い込み攻撃の射程はそんなに広くないのです。
せいぜい私たちが吸い込まれたときくらいの範囲だろうと推測します。
じゃあどうやって他の都市を呑み込むか。
ピラミッドの外壁がオズマのある階で途切れ、外が見渡せるようになっていたのが、ヒントになるかもしれません。
(リムサ・ロミンサの飛空艇発着場)
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ほら、飛空艇の発着場に似ている気がしませんか?
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これらから、『マハの人々が兵器としてどうオズマを使っていたのか』を考えてみましょう。
私は、オズマはピラミッドの中に据えたままではなく、持ち出して使うのが効果的だろうと思うのです。
『空を飛べる妖異か飛行戦艦に搭載し、上空からオズマを都市の真ん中に落とした』というような戦術をとったのではないでしょうか。
吸い込まれない距離からオズマの起動と停止ができるようにしてあるとベストです。
オズマを空から都市に落として起動!
辺り一帯を吸い込ませて、何もなくなったら停止。
また回収して、別の場所へ持って行く。
敵の建物や兵器がなくなったところで、白兵戦(妖異召喚を含む)に持ち込み、一気に制圧です。
オズマに吸い込んだ中に敵兵がいてもだいじょうぶ。
よほどの手練れでない限り、圧縮世界の妖異たちや隕石でやられてしまいます。
ふうむ、なんとも恐ろしい・・・
もちろん、ふだんは「要」防衛のためにピラミッドの中に据えておかなければなりません。
「要」をとられたら使役していた妖異に裏切られてマハは滅んじゃうからね。
対人&対妖異の防衛装置としてなら、あれだけ多彩な攻撃を備えるのも納得です。
そうそう、マハのピラミッドに続く道で見かけたこの灯り。
最初は街灯だろうと思ったのですが、でも街灯なら真上に向けるでしょうか?
ピラミッドを照らす照明? でも軍事拠点をわざわざ目立たせる?
真上に向けているということは、航空部隊に向けた誘導灯みたいなものかもしれません。
遠征先から戻るときに、ちゃんとピラミッドに着陸できるようにね。
それにこの手の形は・・・
戦地に旅立つオズマや兵士たちを応援するための形だった、なんて考えすぎかな?
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相変わらず凄い考察!
返信削除まさかワンダラーパレスの模様と同じだったなんて!
ちゃんとつくられているんだなぁと感心です。
つくった側もこうして気付かれて嬉しいんじゃないかな。
オズマが都市を飲み込んだ事がわかるとやっぱり苦戦してもしょうがない気がするよね。
と、転がってばかりいる私の言い訳w
都市を飲み込む、圧縮世界にある建物跡でニームだろうなぁと思ってたけど、オシュオンマークは気が付いてなかった~。さすが!
返信削除オズマを動かせるなら、大洪水から逃げるのにオズマも要も魔航船に載せなかったのはなんでかな。あれ、この辺りはケット・シーが語ってましたっけ?あとでカットシーン見直しておこう。
長い記事をがんばって読んでくださってありがとうございます。
返信削除書いているうちに、近距離兵器としてのオズマさんの万能ぶりにうち震えました。
たしかにヤフェームに置き去りにした経緯は気になりますね。
単純に持って出る暇がなかったのか、ヤフェームへ置いておくべき必要があったのか・・・